幼稚園児・保育園児を育てているママさんたち、ランドセルは何を買うか決めていますか? 「まだまだ考えたこともない!」という人が大半かもしれませんが、どうやらランドセルを買うための活動、いわゆる”ラン活”は早期化傾向にあるようです。調査によれば、2019年度の入学児の購入ピークは、5月! 入学の、ほぼ1年前です。
年長の5月が購入ピーク。一方で夏以降もまだまだ少なくない
「サンケイリビング新聞社」が発行する情報誌『あんふぁん』『ぎゅって』による、新入学ランドセルの購入調査。卒園する園児の保護者を対象に、毎年行っているものだそうです。 それによれば2019年4月に入学した子どもたちのランドセル購入時期は、年長の5月がもっとも多い21.0%! 前年のピークは6月〜8月なので、「早めに買おう」というママたちの購入意識がさらに高まったことがわかります。
一方でスポンサーとなることも多い、おじいちゃんおばあちゃんに会えるお盆時期もまだまだ多め。秋以降という家庭も、もちろんあります。 とはいえ「そろそろランドセルを」と検討をはじめたのは、年長の5月時点で57.3%と過半数でした。”年長さんになったら、すぐラン活”という意識が定着してきているようです。少子化による、ランドセルの高級志向が影響しているのかもしれません。 それを証明するのが、次の調査結果。ランドセルの購入場所を尋ねたものです。
お母さん達が子どものころには主流だった百貨店や大型スーパーマーケットに比べ、専門店で購入した割合がかなり多くなっています。専門店のランドセルは作り手のこだわりが反映されているぶん、やや高額というケースが多いもの。大量生産しにくいだけに、「早く早く!」とあせる気持ちになってしまうのかもしれません。
「購入までに、何社比較しましたか?」という設問に対する回答が、こちら。1〜3社とわりに少なめなのも、特徴的です。フリーコメントにはこんな声がありました。
『あまり多く見ると、親も子どももどれがよいのかわからなくなる』
『親が絞り込んでから、子どもに選ばせる』
ママが以前からあこがれていた高級ランドセルメーカーに的を絞って検討する、そんなパターンも多そうですね。
子どもが気にするのは、やっぱり色。男女つうじて茶系が人気に
けっして安い買い物ではない、ランドセル。こちらが購入した価格帯をグラフ化したものです。
もっとも多かったのが6万円台(29.3%)、次いで5万円台(23.3%)で平均価格は5万6,201円。これは2018年の同調査に比べ3,693円高くなっているそうです。ちなみに2018年で5万円台以上だったのは全体の59.0%、2019年は70.7%でした。高額なランドセルを購入する家庭が増えていることがわかります。 ママパパからすれば価格は大きな購入ポイントとなりますが、それ以上に大きなポイントもありました。ランドセル購入の決め手、上位12個が以下です。
第1位は「気に入った色があった(66.2%)」。意外なようですが、どれにするかを最終的に決める多くは子ども自身。子どもが気になるのはわかりやすい「色」や「デザイン」です。ママやパパが「このメーカーのものなら」と機能性や安心性から絞った中で、「子どもが気に入ったものが一番」と選ばせるのでしょうね。 以下は「軽さ(40.8%)」、「A4のファイルが入る(40.5%)」、「子どもの使用感・使いやすさ(37.3%)」と続きます。学習指導要領の改訂によって教科書のページ数が大幅に増えたこと、ドリルやワークなどの副教材が増えたことなどもあり、今どきの小学生の持ち物はママたち世代に比べかなり重くなっています。それならば「少しでも軽く、使いやすいランドセルを」というのが、親心ですよね。
さて購入の決め手の第1位となった「色」。2019年の人気は以下のとおりです。 【男の子】 第1位:黒(65.1%) 第2位:紺色(14.3%) 第3位:茶系(8.7%) 【女の子】 第1位:茶系(24.7%) 第2位:赤(23.4%) 第3位:ピンク(19.6%) 男の子は圧倒的に「黒」。最近は縁取りにシルバーなどの差し色を使うなど、ベーシックなだけでなくデザイン性の高い「黒」もありますよね。女の子は「茶系」と「赤」が人気を二分しているよう。「茶系」は男の子でも第3位に入っているので、男女をつうじた人気カラーとなっているようです。 「今年の購入時期は5月がピークだったんだ!」と、思わずあせってしまうママもいるかもしれません。でもランドセルはどんなものを買おうかイメージしたり、あれこれ比較しながら探す行為そのものも楽しいもの。親子でじっくり時間をかける”ラン活”も、入学前のよい思い出になりそうですよ。