同じような環境で育っても、いつも品行方正のいい子がいると思えば、問題を起こしてばかりのトラブルメーカーもいます。
いったい、そうした差はどこで出てくるのでしょうか。
壊れやすいおもちゃを子供に与えた結果、壊れたおもちゃに対して罪悪感が大きい子供ほど、後に問題行動を起こしにくいとの実験結果が出たそうです。
この研究はアイオワ大学で長期に渡って行われました。
(※一般家庭では絶対に行わないようにとのこと)
実験者は、小さな子供に人形やプラモデルのおもちゃを与え、それが自分が小さな頃から持っていた特別なものだと説明します。
そして取り扱いに気を付けるよう、しっかり伝えたあとで、そのおもちゃを渡します。 しかしながら子供が扱うと、すぐに激しく壊れるしくみになっています。
おもちゃが壊れたときには、温和に「何てこと」と子供に言った上で、子供の様子を観察します。
(※絶対にトラウマを子供に植え付けないために、実験者は必ず実験後、子供から責任を解放してあげる必要があるとのこと)
おもちゃが壊れたあと、60秒くらい子供がどんなリアクションをするかを心理学者たちが記録したそうです。
リアクションは「実験者を見ないようにした」「背中を丸めた」「顔を手で覆う」などまちまちでしたが、罪悪感や悔しさを強く出した子供ほど、のちに問題行動を起こしにくいという結果となりました。
研究者は、無意識のうちに過去にどんなひどい気持ちになったかを記憶するからだと、説明しています。
ただし、罪悪感が低くても、自制心が強い場合は同じく問題行動を起こさないようで、衝動を抑える力があるとみられています。
この調査結果対する、海外掲示板の意見をご紹介します。
●大昔に友達のおもちゃを壊したことがある。なんとか元に戻して弟に渡し、まるで弟が壊したかのように見せた。13年経った今でも悪く思っているよ。
↑成長過程では、それがおもちゃを壊したときの正しいリアクションだと思っていた。
↑兄弟がいなかったらできない。
↑犬がいるだろう。猫でもいい。モンスターでも、植物でも。
●実験で罪悪感を見せなかった子供は、きっと壊れやすいおもちゃを使って別の子供を実験するという行動に出るんだ。
●自分は最も罪悪感を持つ子供だったに違いない。
実験者「では、これは特別なおもちゃだから、気を付けてね」
自分「この罪を償うのは、もう死しか残されていない」
↑確かに死んだ子供は問題行動は起こさないな。
●教師をしているけど、ある日教室のドアノブが壊れてしまい、ドアが使えるようにメンテナンスの人に開けっ放しの状態で固定してもらった。
午後になって生徒が1人で居残っていた。ドアがたまたま閉まってしまい、彼が出ようとしたのでドアノブがはずれて彼の手に残った。彼は私の方を振り返ると自分が壊したと思って凍り付いた恐怖の顔をしていた。しばらく笑いが止まらなかった。
●子供の頃、ウォルマートでとても大きなボールを売っていた。それをはずませたときに誤って針金に当ててしまい、割れてしまった。もう心を痛めて泣いた覚えがある。なぜかというと欲しくて欲しくてたまらなかったのに、やっと手に入れた瞬間もうなくなってしまったからで、もう2度とそれを手に入れられなくなったと思った。
父親に対して罪悪感を感じ、そんなに早く台無しにしたことでとても怒られると思った。自分はその後に問題行動を起こしたことがない。なのでこの記事は正しいと思う。
●確かに自分も強い罪悪感を感じるタイプで、大人になってからも問題を起こしたことがない。
●自分はすぐに直そうとする計画を立てていた。そういうのはどうなんだ?
↑エンジニアになる運命。
環境の違いが大きな影響を及ぼすことは知られていますが、罪悪感がその後の行動に関係があるのも興味深いですね。